P360 反対策性
(Anti-test-prep)
P360はグローバル人材として組織において即戦力となるか否かを判断するテストであり、その特性より受験者が対策を講じることができない試験形式となっています。P360は走り幅跳びなどの陸上競技のように、集中力を高めて準備調整をし、何度もトライした中でのベストスコアではなく、受験者のスピーキング及びリスニング能力のミニマムレベル(最低水準)を保証するテストです。このことによりHRマネジメントにおいて、「得点が高いのに話せない」問題を解決することができます。被験者のNaked Score(対策技術・期間的集中・飛躍要素を排除したスコア)を測定するための試験として誕生したP360はテストで高い点をとる工夫や技術の要素を可能な限り排除しています。そのために採用しているP360独自の形式と特長を幾つかご紹介します。
P360 ATP ①非公開
試験内容をテキスト化して販売すること、このことが多くの試験において対策可能(test-preppable)な状態を作ります。塾や予備校ができ、「テストで高い点をとる技術」を学ぶことができます。しかしこれではテストが出来る人は判断できてもグローバル環境で仕事が出来る人を判断することは難しいでしょう。P360ではテスト内容を非公開とし、対策本や教材の販売の一切を禁止及び制限しています。
P360 ATP ②準備時間ゼロ
多くの英語Speakingのテストでは受験者に準備時間があります。例えば「問1の内容について30秒後に説明して下さい」というように受験者に思考・回答・文章構成する機会を与えます。しかし実際のビジネス現場では準備時間を前提としてSpeakingすることはミーティングや議論の最中ではほとんどありません。P360では瞬発的な英語Speaking能力を評価加点するため、準備時間を最大限カットしています。
P360 ATP ③オーラル重視
SpeakingやListeningは習慣化レベルと経験の量を測定するものであり、記憶力や短期集中トレーニングで飛躍的に得点が向上することがあってはなりません。P360はリスニングにおいても、大意や流れをつかむような対策可能な出題形式でなく、何ワード中何ワードを聞き取れているかなど、定量的な判定の導入をしています。そしてストレス値と英語環境に対する耐性を測ることで被験者のスピーキング能力とリスニング能力のNaked Score(対策技術・期間的集中・飛躍要素を排除したスコア)を測定することができます。
P360 ATP ④個人受験NO
テストの反対策性を一層高めるために、個人受験を2015年11月に廃止いたしました。したがって現在P360測定は法人受験のみ実施可能となっています。また、法人も本社従業員数が500名以上の企業のみを対象としており、小規模のビジネス組織の受験は行っておりません。P360は大規模グローバル組織の英語スピーキング測定を主眼としており、対象以外の機関や組織が全体の平均点や分析データに影響を及ぼすことを回避しています。
P360 ATP ⑤ミニマム測定
P360は走り幅跳びなどの陸上競技のように、何度もトライした中でのベストスコアでなく受験者の最低のスコアやスピーキング能力を保証するテストです。HRマネジメント上、「得点が高いのに話せない」という問題を解決、また受験者のNaked Score(対策や期間的集中や飛躍要素を排除したスコア)を測定するための設定です。なお、法人受験回数は業種、部署によって違いがあるものの、年1~2回が平均測定回数です。
P360 ATP ⑥内容×実測値
P360の評価項目の1つに、Responsive Time(反射スピード)があります。したがって試験官に対してよりスピーディーに回答する場合、スコアは上昇傾向にあります。しかしスピーディーな回答であっても内容が乏しければ意味がありません。そこでP360は試験官が内容を判断して最終スコアを判定するハイブリッド判定形式を採用しています。